日曜メッセージ:「神の完璧な計画」 創世記37章12節〜36節

聖書箇所:創世記37章12節~36節 (Genesis) 

タイトル:神の完璧な計画 God's Perfect Plan

私は神学校を卒業する前から、牧師としての就職活動を始めました。私は祈りつつさまざまな教会に履歴書を送ったり、さまざまな教会を訪れ面接を受けました。オハイオ州、カルフォルニア州までにも行きましたが、扉は開きませんでした。アメリカにいても仕事と家が無かったので、妻の日本の実家に泊まっていました。1ヶ月の予定が2ヶ月になり、2ヶ月が3ヶ月になりました。日本でもさまざまな教会を訪れましたが、扉は開きませんでした。通訳の仕事、または英語の先生の仕事に挑戦しようと思いましたが、それでも中々仕事が決まりませんでした。日本には6ヶ月いました。義理の父は暖かく私たちのことを迎えてくれましたが、独立して自分の家族を養わなければいけないという焦りがありました。私たちとって、その6ヶ月はとても難しかったです。

しかし、今振り返るとこれは全て神の御計画の中にあり、神がもっと良い物を備えてくださっていたことは明らかです。2011年、東北大震災の時、妻は東北地方でアメリカのサマリタンズパースというミニストリー団体でボランティアの働きを始めました。そこで、遠いハワイにあるカリヒという所からの宣教グループに出会いました。彼らはカリヒユニオン教会という教会のメンバーでした。そこで、藤浪先生に初めて会いました。

それから、妻はカリヒの方と久しい関係を持つようになりました。神学校の卒業前、藤浪先生にハワイのどこかの教会で牧師の仕事があるか、連絡していました。その時は何もありませんでした。しかし、数ヶ月後、藤浪先生から電話がありました。藤浪先生は日語部の牧師をステップダウンするので、応募してみませんかと仰いました。祈った後、応募することにし、神はカリヒユニオン教会への扉を大きく開いてくださり、私たちはこの場所へ導かれました。

今でもよく覚えています。新学校から卒業する前に、次のステップのことに関して、よく妻と祈っていました。日本人が多いところでミニストリーをしたい気持ちを持っていたので、もちろん日本、カリフォルニア、シカゴ、そしてハワイのために祈ったこと覚えています。神がその小さい祈りを聞いてくださり、私たちの家族をハワイに導いてくくだいました。カリヒにたどり着くまで、さまざまな困難に直面しました。しかし、全ての出来事を振り返ると、神の忠実性と愛を感じます。

現在のメッセージシリーズは創世記を通して、ヨセフの生涯を見ています。今日はヨセフのお話の最初の方に戻ります。ヤコブには12人の息子がいました。この12人はイスラエルの12部族として知られています。ヨセフはヤコブの11人目の息子でしたが、誰よりもヨセフを愛していました。そしてその愛を隠しませんでした。ヤコブはヨセフのためにあやおりの長服を作ってあげました。この長服は特別扱い、特別な地位を示す物でした。兄弟に嫌われたのは当然なことでした。

さらに、ヨセフは神から二つの夢が与えられました。夢の中では、ヨセフは家族と世界を治めました。ヨセフはその夢のことを兄弟たちに誇らしく自慢しました。年功序列の社会で、兄弟に嫌われたことは当然なことでした。ヨセフは兄弟に憎まれ、彼らはヨセフのことを奴隷として、売り出しました。創世記37章23節「ヨセフが兄たちのところに来たとき、彼らは、ヨセフの長服、彼が着ていたあや織りの長服をはぎ取り、彼を捕らえて、穴の中に投げ込んだ。その穴は空で、中には水がなかった。」ヨセフはこの時点で、「全てが終わった」「私は奴隷として一生生きていかなければいけない」「神か与えられた夢はただの夢だったのか」と思ったでしょう。若いヨセフの信仰はどのような状態だったのか、わかりませんが、恐れと心配でいっぱいでしたでしょう。

しかし、神はヨセフのことを全てをご存知でした。ヨセフが奴隷として売り出されたことは、全て神の計画の中にあることでした。兄弟たちはヨセフに対して、悪を謀りました。しかし、ヨセフは奴隷と囚人からエジプト全土を支配する人になりました。神はヨセフと共におられ、ヨセフに成功と祝福を与えました。厳しい飢饉が全地を覆った時、ヨセフの兄弟たちはエジプトを訪れ、ヨセフが家族と再会した後、ヨセフは過去のことをこのように語りました。

創世記50章20節「あなたがたは私に悪を謀りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとしてくださいました。それは今日のように、多くの人が生かされるためだったのです。」兄弟たちがヨセフのことを奴隷として売り出したことにより、ヨセフは家族を飢饉から救うことができました。家系を守ることができました。神はヤコブと結ばれた約束を果たすために、全てを計られました。神は悪を良いことのための計らいとされました。

ここで神の完璧な御計画を心に留めるために、二つのポイントを紹介します。1)神はあなたの人生を丁寧に計らう。2)あなたの挫折は神の目には前進。

1)神はあなたの人生を丁寧に計らう。神は計画を備えらえるとき「間違えてしまった、計画通りに行かなかった」ということは絶対にありません。ヨセフが奴隷として売り出された時、エジプトで囚人になった時、「どうしよう、間違えてしまった」と言いませんでした。神の語彙の中に「偶然」という言葉はありません。神は全ての物事を丁寧に計画しておられます。世界の出来事、歴史もそうです。神は歴史を一つの方向へ導かれています。創世記から黙示録、世の初めから世の最後は神の摂理により定められています。あなたの人生も同じです。あなたの人生の全ての出来事は神が丁寧に計らっておられます。あなたを救うために。あなたと親密な関係を持つために。あなたを聖なるものとして育むために。あなたをイエスの形に似せるために。あなたに神の光を照らすために。

2)あなたの挫折は神の目には前進。世の中は成功したら計画通りに進んでいる、健康だったら計画通りに進んでいる、貯金が増えたら計画通りに進んでいる、全て順調で幸せだったら計画通りに進んでいると思いがちです。教会も同じような考えに影響されることもあります。教会の人数が増えているから計画通りに進んでいる。教会の献金が増えているから計画通りに進んでいる。私たちの考え方は世の中に影響され、汚れています。

しかし、私たちは人生を神の視点から見なければいけません。神の視点から見れば、ヨセフの悲劇は完璧な計画の一部、一段階でした。神はその悪を良い方向へ導かれました。同じく、神の視点から見れば、あなたの「挫折」は、実は「前進」なのかもしれません。

ヨセフはどこまでそれを理解していたのか、わかりませんが、多くの場合、私たちは目の前にあるものしか理解することができません。ヨセフがエジプト全土を支配する時まで、何十年も経ちました。神が備えられている祝福は遠い未来にあるかもしれません。私たちの人生の中では見ることができないかもしれません。子供や孫のことを思います。

しかし、全ての出来事が神の完璧な御計画の中に入っていると意識すると、どれだけ人生が変わると思いますか?全ての不安は消えますね。全ての疑いも消えます。倒れても、すぐにまた立ち上がることができます。神のことを完全に信頼して、歩むことができます。「私の困難は神の完璧な計画の一部」として考えることは難しいかもしれません。神の御計画がクリアである時と、クリアではない時があります。

皆様はいかがでしょうか?ご自分の人生を振り返ってみましょう。あなたはどのような経験をされてきたでしょうか?どのような悲惨な経験を乗り越えてきたでしょうか?今、困難の中にいらっしゃるかもしれません。そのような時は、神に祈りを通して、聞いてみましょう。「あなたは私に何を示しておられますか?」「あなたはこの出来事を通して、何をされようとしていますか?」神は恐ろしい出来事を、祝福に変える力を持っておられます。神は悲惨な出来事を、良いことに変える力を持っておられます。