日曜メッセージ:「すべては益となる! 」ローマ8章28節〜30節

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タイトル:すべては益となる! 

聖書箇所:ローマ8章28節~30節

皆様、おはようございます。

皆様、今までの人生を振り返ってみましょう。皆様、どのような歩みをされて来たでしょう。私は3年前、カリヒに導かれて、皆様と3年間、ともに歩んで来ました。しかし、人生全体から考えると、それは本当に短い時間です。皆様が生まれた時、最初の一歩を踏み出した時、初めて学校に通った時、初めて就職活動をされた時、結婚された時、初めてお母さんとお父さんになった時、初めておじいちゃん・おばあちゃんになった時、たくさんの素晴らしい経験をされてきたと思います。そして様々なアップダウン、良い時、悪い時も経験されたでしょう。

あなたはこれまでの人生を一人で歩まれたのでしょうか?過去に経験されたことすべて、乗り越えたことは偶然だったのでしょうか?違います。神はあなたの人生を最初から最後までご存知であり、神の摂理により、いつもあなたを導かれています。あなたの人生の出来事すべては、神の予見と配慮に従って起こるとされています。だからあなたの人生の中で何一つも、偶然、チャンスで起こった出来事はないのです。すべての出来事は神の御手により行われ、神の御心に従って起こります。神は益のためにあなたとともに働いているので、失望せず神にいつも目を向けましょう。

三つのポイントです。1)神の働きはすべて益となる。2)神はあなたの人生を最初から最後まで導かれている3)神はあなたのことを決して失わない。

1)神の働きはすべて益となる。今日の聖書箇所はよく知られている箇所であります。特にローマ8章28節「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。」しかし、残念ながら、よく誤って解釈される箇所でもあります。誤解しやすい理由は、私たちが自己中心的であることからです。神のご計画より自分の計画を優先し、神の益より、自分の益を優先してしまうからです。ですから、神の視点からこの箇所の意味を考えなければいけません。

アメリカではこの箇所はよく、クリスチャンのスポーツ選手が用いる御言葉です。勝利するため、敵を負かすために力と励ましを得ることができる箇所なので、スポーツの世界、インタビューではよく聞きます。「すべてのことが神とともに働いて私の益となる。」すなわち、神は私の目標を得るために助けてくれる。神は私と働いて、私の夢を叶えてくれる。このような考え方は、神の視点ではなく、自分の視点を優先して理解していることが多いのも事実です。神はご自身のご計画を果たされていて、神が益と思われていることのために、あなたとともに働いているということを心に留めましょう。

この箇所の中で重要な言葉を、神の視点から定義したいと思います。一つ目は「計画」です。二つ目は「益」です。神のご計画については二つ目のポイントで深く学びますが、簡単にいうと、神のご計画はあなたを御子、イエスのかたちに似せられることです。私たちは自分が定めた人生の計画に従って歩んでいるのか、神があなたに与えられた計画に従って歩んでいるのか、考えなければいけません。

二つ目の言葉は「益」です。世の中でよく言われる「益」と聖書の「益」は少し違います。世の中の「益」は、プラスになるものです。「利益」や「有利」を表します。例えばです。富や健康状態、高い地位や幸福。これらは世の中が益と定義するものです。しかし、神による「益」とは何でしょうか?私たちの考え方は世の中の「益」、それとも神による「益」を求めていますでしょうか?

すべてが益となる事は神からの素晴らしい約束です。どんなことがあっても、それは無駄でも、絶望でもありません。無意味な苦しみほどひどいものはありません。しかし、苦しみがあったとしても、理由があること、神が無限な知識により定められたことを念頭に置くと、一筋の希望が与えられるでしょう。そして、喜びさえも与えられるでしょう。

苦しみの理由は、その時には理解することができないかもしれません。しかし、神があなたの人生のすべてを備えられていて、導かれていることだけは頭に置いておきましょう。その試練を通して神はあなたに何かを教えられたいと思われているかもしれません。神はあなたを成長させたいと思われているかもしれません。神はあなたを新しくされたいと思われているかもしれません。

例えばです。私と妻が結婚して、初めて一緒に住み始めたのは、シカゴにある神学校に行っていた時でした。正直に言いますと、本当に苦しかった生活でした。私たちは新婚だったので、夫婦としても理解し合うことが大変でした。そして、私は勉強優先で、あまり働くことができなかったので、経済的にも厳しかったです。しかし今改めて振り返ると、本当に主に祝福された時だったと思います。私は妻とよくあの時の話をしますが、妻も同じです。辛かったけれども、主にたくさん学ばされ、強められました。その時は全部理解できなかったですが、今振り返るとよく分かります。

今は世界中がコロナの影響で苦しんでいる時ですね。なかなかそう思えないかもしれませんが、今の状況は神に備えられ、神のご計画の中にある事は間違いありません。「今そう言われてもわからない、どうしようもない」と思うかもしれませんが、神は変わらずあなたを愛されていて、あなたの人生を導かれています。神はあなたとともに働き、益を育んでいます。その益は何でしょうか?神の御心を探りましょう。

2)神はあなたの人生を最初から最後まで導かれている。あなたの人生の中で、偶然の出来事というものはありません。神はあなたの人生を丁寧に組み立てられています。神はあなたのことを作るだけ作り、あとは、放っておいてもう関わらないようなことはしません。神はあなたのことを心から愛していて、あなたの人生と親密的に関わっています。神はあなたのことを本当に愛しているから、あなたを神の子、養子として引き取られ、絶対にあなたのことを勘当しません。

そして、すべての出来事を計画され、あなたを導かれています。そして、神がご計画された出来事を通して、あなたを育み、成長させ、神の器として用いられています。あなたを御子、イエスのかたちに似せられます。

ローマ8章29節~30節を見ると、栄光に到る一連の出来事が記されています。これがローマ8章28節に記されている神のご計画です。神はこのご計画を果たすため、あなたとともに働き、すべてを益とされています。この箇所によると神のご計画を描く、四つの動詞が書かれています。この四つの言葉を神が備えられた道としてイメージすると理解しやすいかもしれません。

ローマ8章29節~30節「神は、あらかじめ知っている人たちを、御子のかたちと同じ姿にあらかじめ定められたのです。それは、多くの兄弟たちの中で御子が長子となるためです。神は、あらかじめ定めた人たちをさらに召し、召した人たちをさらに義と認め、義と認めた人たちにはさらに栄光をお与えになりました。」神はあらかじめ知っている人を定められた。定められた人を召した。召した人を義と認めた。そして、義と認めて人に栄光を与えられた。

神が誰々を選ばれた、定められたと聞くと独特で、神学的に聞こえるかもしれません。実際これはとても神学的に議論されています。しかし、大切なことはこれです。神はすべての人に「わたしのもとに来なさい」と呼ばれています。第一テモテ2章4節には神の御心がこのように記されています。「神は、すべての人が救われて、真理を知るようになることを望んでおられます。」神はすべての人を愛されていて、愛と恵みを施しています。しかし、残念ながら、神に応答する人はわずかです。

神はあらかじめあなたのことを知っておられる。神は世界の基が据えられる前から、あなたのことを知っておられます。あなたの親が子供が出来たことを知る前から、神は既にあなたのことを知っておられました。神ほど、あなたのことを深く知っておられる人はいません。実は「知る」という言葉は聖書によると、単なる知るではなく、神の愛を表します。神は世界の基が据えられる前から、あなたをことを愛されている、という事です。

そして、神はあなたをあらかじめ定められました。神はあなたが歩まれる道を既にご存知であります。神はあなたの人生のすべてを既に備えられています。神の愛と恵みはあなたの人生の上を覆っています。神は定められた人を召されました。召されるとは、神に神の子として呼び寄せられることです。神に呼び寄せられた人は神からのコーリングを無視する事はできません。そして、神の導きとみわざにより、信仰が生み出されます。そして、神が呼び寄せた人は信仰を持ち、イエスの血により義と認められるのです。

そして、神は義と認められた人にさらに栄光を与えられます。栄光が与えられる事はこの一連の出来事のクライマックス、そしてローマ8章の中心的テーマです。神の子供とされた人、神に養子にされた人は栄光、永遠のいのち、新しい栄光で満ちた体を期待することができ、希望を抱くことができます。

大事な事なので何度も言いますが、神の摂理により、神はあなたの人生の最初から最後まで導かれています。神はあらかじめ知っている人を定められた。定められた人を召した。召した人を義と認めた。そして、義と認めて人に栄光を与えられた。

3)神はあなたのことを決して失わない。すべてのことが神とともに働いて益となっていることと、神の神はあなたの人生の最初から最後まで知っておられることを聞き、どう思われますか?私たちは制限されている視点から自分の状況を見ると、絶望や落胆で覆われます。しかし、自分の状況を神からの視点から見てみましょう。神はあなたの人生のすべてを神の益となるためにご計画されていて、導かれています。すべての出来事、すべてのチャレンジ、すべての苦難は神が備えられ、定められたことです。

そして、さらに神はあなたのことを決して失いません。父なる神はご自分の子供を一人にする事は絶対にありません。来週のメッセージ、ローマ8章の終わりに少し触れますが、何もキリストの愛から引き離すのものはありません。神は私たちを最後まで守ってくださり、支えてくださいます。

バロウジョン牧師