日曜メッセージ:「助け主」The Helper
タイトル:「助け主」The Helper
聖書箇所:ヨハネ14章15節~21節
私の妻の母は7年前に亡くなりました。お母さんが病気で早く亡くなってしまったことで妻は辛い思いをしてきました。自分のことを産み育て、助けが必要なときいつもそばにいてくれた母、悲しい時いつも慰めてくれた母。お母さんが恋しいな~とほぼ毎日のように思っているそうです。同じような経験をされた方もいらっしゃるでしょう。愛していた人を恋しく思う時、思い出がよみがえる時。こういう時に誰々がいたら助かるのに、こういう時に誰々がいたらすぐ慰めてくれるのに。
イエスが弟子たちから去った時、彼らは何を感じたのでしょうか?弟子たちは3年間もイエスの弟子としてイエスについて行きました。「先生がいなくなったらどうしたらいいのか」と思ったでしょう。不安だったでしょう。しかし、イエスは彼らのことを安心させ、イエスがいなくなっても大丈夫だと言います。なぜでしょうか?ヨハネ14章16節「そしてわたしが父にお願いすると、父はもう一人の助け主をお与えくださり、その助け主がいつまでも、あなたがたとともにいるようにしてくださいます。」この助け主は聖霊のことを表しています。聖霊が助け主。
今日、皆様に伝えたいことは「あなたは一人では無い」と言うことです。神はあなたと共におられます。聖霊はあなたと共にいる助け主です。聖霊の働きは様々です。聖霊はあなたを助けるため、その時に必要な人材をあなたに送られます。聖霊はあなたを助けるため、あなたに最善な解決法を教えてくれます。
聖霊が助け主であることを今日、皆様と学びます。二つのポイントです。1)聖霊は真理を表す。2)聖霊はあなたと共にいる。
まず最初に今日の箇所にある助け主という言葉ですが、これはギリシャ語では「パラクリート」です。パラクリートは誰かの代わりに裁判所で弁護する、擁護する人を表す言葉です。現代で言えば、支援者または弁護士みたいな存在です。人の権利などを守る人ですね。英語では「advocate」です。聖霊は助けるお方、守るお方ということがわかります。
1)聖霊は真理を表す。聖霊は目に見えない存在です。聖書では聖霊は風のように吹くと例えられています。聖霊は目には見えませんが、しかし、聖霊の働きは明らかです。聖霊は色々な形で働かれますが、今日注目したいのは、真理を表す、明らかにする働きです。
聖霊は真理を解き明かす力をお持ちです。聖霊は私たちが真理を理解することができるようにしてくださいます。暗い部屋に入ると何があるのかわかりません。しかし電気をつけると、部屋の中が見えるようになりますね。同じように、聖霊は真理を照らしてくださり、明らかにしてくださいます。
聖霊が真理を照らすことは具体的に言うと、どう言う意味なのでしょうか?ヨハネ14章26節「しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。」まず最初に聖霊はすべてのことを教えてくださいます。すべての事とは、霊的なことを表しています。聖霊は神のことを私たちに教え、イエスの教えを理解できるよう助け、私たちに知恵を注ぎます。聖霊は私たちの信仰を育て促します。
イエスの弟子たちは何度もイエスの教えを誤解しました。しかし、使徒の働きの中で聖霊が弟子たちを満たされた時、弟子たちはイエスの働きと救いのみわざ の意味を心の中から完全に理解することができました。この同じ聖霊が今、私たちを満たしておられます。その聖霊の働きにより、私たちはイエスの教えを心の中から理解することができるのです。
聖霊が真理を表してくださった私の経験を一つシェアしたいと思います。それは大学生の時でした。今でもよく覚えています。授業中でした。授業ではローマ人への手紙3章を勉強していました。その箇所は何度も読んだことがあったのに、神がご自分の御子を血による宥めのささげ物として捧げられたことが突然グサっと心に響きました。そして新しい献身と感謝が生まれた感じがしました。明らかな違いを感じました。聖霊は小さなみ声で語る時もありますが、大きなみ声で語る時もあります。いつも聖霊が働ける、そしてそれを聞き取る姿勢を忘れないでいたいものですね。
私たちが、自分の力だけで神のことを知ろうとすると、どうでしょうか。それには限界があります。自分の力だけで御言葉を理解しようとしても、なかなか難しいですよね。私たちは謙遜な態度を持ち、神にご自分を表してくださるように、祈りを通してお願いしましょう。「父なる神様、これからの聖書を読む時間、デボーションの時間を聖霊により導いてください。正しく理解できるよう、知恵を与えてください。神の愛と恵みを明らかにしてください。より一層あなたへの献身を深められるよう、助けてください。」礼拝に出かける前にも、「父なる神様、私の心を備えてください。聖霊により私に新しいことを教えてください。私を霊的に育ててください」神はその祈りを聞いてくださり、あなたに語ってくださるでしょう。
もう一度、ヨハネ14章26節を見てみましょう。「わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます」と記されています。私たちは物事をすぐ忘れがちです。皆様は如何でしょうか?鍵を忘れたり、携帯をどこに置いたか忘れたり、なぜ冷蔵庫を開けたのかを忘れたり、人の名前を忘れたり。一つのアンケートによると、日常生活の中で一番忘れるものは、1)携帯を充電すること。2)人の名前。3)ウェブサイトのパスワード。4)今日料理に使うはずだった冷凍の肉や魚の解凍5)植物に水をあげること。これは人それぞれでしょう。
私たちは何よりも、イエスの教えを忘れないように、気をつけましょう。特に、試みの中にいる時、苦しんでいる時、将来が不明な時、私たちの心は簡単に絶望と落胆で覆われてしまいます。しかし、そのような時、神は聖霊を通してあなたに平安の御言葉、癒しの御言葉、支えの御言葉を語りかけてくださるのです。「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。 たじろぐな。わたしがあなたの神だから。 」
「私を強くしてくださる方によって、私はどんなことでもできるのです。」「あなたがたを耐えられない試練にあわせることはなさいません。」「神よ 私にきよい心を造り 揺るがない霊を 私のうちに新しくしてください。」神は今、あなたに何を語ろうとされているでしょうか?心を静めて、神の穏やかな御声を求めましょう。
2)聖霊はあなたと共にいる。あなたは一人ではありません。神はあなたと共におられます。聖霊はあなたの助け主です。ここ最近、「一人」であることがいつもよりも意識されているかもしれません。ソーシャルディスタンス、隔離、自宅待機の影響で一人の時間が増えたり、他の人との接触があまり無いように思う方がいらっしゃるでしょう。
しかし、神は聖霊により、いつまでも、あなたがたとともにいるようにしてくださいます。(ヨハネ14章16節)なんという素晴らしい約束でしょうか?あなたはどこにいても、どんな状態でも、あなたと共におられる。しかも、聖霊はあなたのうちに宿われています。それ以上、自分に近い存在はありません。
あなたが一人ではないこと、神がいつも共におられることは、色々な形で示されていると思います。何か必要がある時、人やものをあなたに与えられてきたでしょう。聖霊があなたを霊的に育てるため、励ますため、助けるために、備えられた兄弟姉妹もそうです。教会もそうです。聖霊は人と人を結び、コネクトします。私たちは偶然やラッキーという言葉は信じません。神はご自分の計画により、私たちに必要なものを与え、聖霊を通して私たちを導き、支え、知恵を与えられます。